東京電力・原子力運営管理部に緊急提言
何度も同じような題名で恐縮だが、またもや原子力に対する疑念が湧いてきたので、ちょっと真剣に考えてみた。
柏崎刈羽原発の運転再開に向け、県知事が態度を保留した運転再開前と言う重要な矢先、またもや倉庫空調の小火が発生したとのニュースに触れたからである。
当該原発が中越沖地震の直撃で各種のトラブルを起こし、一躍有名になったことは同情するところもあるが、その後2年足らずの間に9件の火災というのは、原子力の特殊事情を差し引いても、なぜだと言う疑問を禁じ得ない。
筆者の30年の現場人生で、火またはその跡を見たのは、CTオープンと、電源スリップリング焼損と、サイリスター噴破と、コンタクター焼損位で、全部電気事故だが、とてもそんな数字にはならない。当該原発の1/5位の規模の同一事業所 (構内常駐500名、1年3ヶ月の工事期間は2,000人) で最大、5年間で2件である。
ましてや、今「プレコーションで省エネ余力創出。ツールも提供」と謳いあげている立場としては、何故そういうことが起こるのか、考えないでは居られない。
これを言い訳に、当該発電所のプレスリリースについて火災および漏洩というキーワードで1つ1つ見せてもらった。
記述内容に些かウンザリもしたが、労災はヒヤリハットの先に何があるか事例の宝庫である。設備的にも、ガス保安協会、地冷協会等の業界トラブル事例を一人でしょっている感じである。これを全部勉強すれば、一人前の危険予知技術者になれる。
「長い技術屋人生とやらの、苦い経験も風化・美化、瑕疵忘却・失敗忘れ・良い所取りの思い込み優越感だけで、原子力ゆえの各種手枷足枷の厳しさも想像できず、現役の血のにじむような努力を俎上に載せるのはやめろ」と反発されそうだが、ちょっと謙虚に耳を貸して頂きたい。
その前に上の4つのトラブルの内容に触れておく。4件とも盤の内部部品が焼けただけで、その内2回事業所停止はあったが消防マターではない。この辺原子力より俄然有利なんだろうが。
① CTオープン
実は前稿で、原因究明に時間が掛かる例の1つに挙げているのが、この経験である。
30年前のある休日。計量設備のPCT盤が焼けたから直ぐ出て来い、という呼び出しでタクシーを飛ばしたのを覚えている。
2次コイルリード線の顕微鏡写真の結果、ゴムモールドの2次回路取り出し端子の内側のコイルリード線が余裕の無いギリギリの長さで端子に半田付けされており、年次点検時の締付けチェックで、端子外側に対する締付けが、貫通部と一緒に内側も回転し、リード線の引っ張りで切断に至ったと言うことがわかった。
要するに外からの外力が、容易に内側に伝わるような柔らかいモールドはだめだとして、全てブチルモールドのCTに替えた。
今思い起こすと、これもT社製でブチルモールのCTは数十個直ぐ出て来た。「機会や機械が薫陶してくれる」でもレオナード制御やコアーメモリーなどT社製骨董品を買わされた形跡があるので、歴代のT社の盤屋さん、相手が気付かないと商売が上手かったのかも知れない。
他の現場でも、小型低電圧レギュレーターの出力端子の年次点検の締付けチェックの増締めでビスそのものがねじ切られ、出力が出ないのを外観で発見するのに苦労したことが有り、何でもかんでも締め付ければ良いものではないという考えがあるから、今でもメーカー作業員には「バカ力で締付けを確認しようとするな。スプリングワッシャーがあるはずだから、それが閉まって少しのところで良い」と注意している。
それにしても前稿「防衛産業に緊急提言・営業コンサル・コンセプトは迅速・正確」のアップロードが4/8、今回の小火が4/11である。あそこではこんな展開になるとは想像してなかったが、その頃から流れは本稿に向かっていた訳だね。
② 電源スリップリング焼損
単身赴任の着任日、○○旅館に夕方6時までに来てくれという連絡を受けてその通り到着した。ただ○○旅館とは?
ちゃんと単身寮が在るはずだと思ったら、大広間に課員が一杯集合していて、ご馳走も一杯。ただし歓迎会じゃない、飲み会と着任日がたまたま一緒になっただけ。
ただ自己紹介してもらったので、みんなは一人一人歓迎の言葉を言わざるを得ない。
ところが、電気担当と言われていたが、仲間がずっと遅れてきて、翌日発電所に着任したら、機械の方でも歓迎の挨拶だとてぐすね引いて待っていた。
アンローダーのスリップリングが焼損していて、この仮ケーブル繋ぎこみから仕事に入った。
アンローダー上部可動部は360度以上連続回転可能で動力はスリップリングを介して供給していたが、カーボンのスリップ面の部分侵蝕で接触抵抗が増え、過熱焼損したものである。
やむを得ず補修完了までの応急処置としてケーブル直繫ぎとし、本来なら何回転でも出来るところを、ケーブルの動く許容範囲の前方90度の動きに制限させてもらった。
またこれの2次事故で、動力と制御が同居している接続端子箱内でも発火した。
本来は別布設、最低でもセパレートを入れるはずの動力と制御それもミニコンの入力信号ケーブルが同じ端子台内部で接続・延長されており、更に動力が下方にあったため、下の動力端子台の熱で、上の制御ケーブルの被覆も全て焼損・融着してしまっていた。
動力のアークがミニコンの入力端子に過電圧となって入り、ダメージを与えてないか心配しながら一つ一つチェックしたが、幸い弱電側もケーブル端末処理し直しだけで済んだ。
スリップリングは一段高電流密度のものに交換して、その後再発なし。
いま、セパレート無しの端子台配置を見るとき、動力は計装ケーブルより下のほうが安心するが、その様な配置は見ない。こういう所のちょっとした気遣いが事故の影響の大小を決定するはずなんだが。
③ サイリスター噴破
何の前触れも無く、静かに運転中の界磁回路サイリスタ(「機会や機械が薫陶してくれる」ページのとは別号機、別メーカー)が突然火を噴いてトリップした。
原因がなかなかつかめなかったがサイリスタ盤の上に登って点検すると、盤の上のパンチングメタルにワイヤーブラシの切れ端が2,3本乗っている。
数ヶ月前の定期点検時、近傍でタービン車室手入れのためワイヤーブラシを使っていたが、それが飛来し、パンチングメタルに乗っかっていたが、やがて振動で落下してショートさせ、アークが電磁力によりサイリスタースタック内を走ったものである。
ワイヤーブラシのワイヤーは想定するよりずっと遠く、20メートル位飛ぶこともあるという知見も出てきた。
また盤天井はパンチングメタルだけで有効な異物防止対策は無かった。
早速、当該盤を含め、漏水滴下を含み同様な周囲環境にさらされると判断される盤について異物の進入防止対策工事を行ったが、たまたま来所していた他部門の先輩がポツリともらした。
「だからパンチングメタルだけじゃ駄目だって、前からT社に言ってたのに」
「機会や機械が薫陶してくれる」ページのメーカーのは立派過ぎる位のフードにフィルターまでついていて、異物は絶対進入できないようになっていた。
今でも盤を見ると上がどうなっているか確認する癖がついている
④ コンタクター焼損
電気屋なら誰でも遭遇する、接点不揃いか接触抵抗による極めて小容量のコンタクター焼損。
これらも参考に、当該発電所のプレスリリースの中から、地震前後から火災および漏洩というキーワードで件名を見てみる。原子力門外漢故の間違いがあったら、ご叱責願う。
○ 巡視により点検停止中の冷凍機(非管理区域内)から100リッターの潤滑油漏洩発見。冷凍機油タンク内ポンプの点検用開口部から漏洩、一部は排水口から回収タンクに流れ込み。18/11/18
潤滑ポンプがあることからターボ冷凍機で、28φの油ポンプ点検窓があることからそれもかなり大型の機械だと思われるが、100リッターの漏油はいただけない。ドラム缶半分である。
殆ど開口部の下淵まで潤滑油喪失ではないか。従ってまず、機械の面から潤滑油レベルに関する警報は無いのか、停止中は発報しないのかが問題である。
次に原因だが、停止中で油圧力も無い状態だとしたら、100リッターも漏れるのは、「締付け部からの漏洩」とは言わない。殆ど締め・付け忘れである。メーカー作業員がやった仕事または技術指導員が指導した仕事でならこんなことが起こるんだろうか。
非管理区域と言う当該区域のパトロール頻度は判らないが、幾らかは「締め付け」た状態で「漏洩」が続いていたとしたら、殆ど1ヶ月以上誰も気付かなかったことになる。従ってそれが無いとすれば、「締め・付け忘れ→油充填後至近日に発見」だろう。
再発防止には、① 冷凍機潤滑油タンクレベル低警報追加+停止時でも発報。② 排水口漏油検知器追加。③ メーカー指導員を入れる。④ 締付けチェックリストを作り運用させる(チェック者は別)。を推奨する
○ 資材搬入出用クレーン(定格10トン)の変速機と油抜き配管接続部から65リッターの油漏洩。18/11/25
上から落ちてくるんだから直ぐわかったんだろうが、作業開始時に気付いたのは同慶である。
ただし、「調査結果」が「変速機と油抜き配管接続部」と言うのは寒すぎる。そんなのは一見して判る事で、調査とは言わない。
「調査結果」と言うのは、その漏洩部が、長期にわたる腐食(この場合油だから考え難いとすれば、何らかの接触による繰返し応力)によるか、急激な外力でクラックが出来たのかというような調査のことである。
クレーン則で定期点検しているはずで、その時は異常が無い(微量の滲みは見逃したとしても)から、発見当日前後に急激に漏れ出したことが想像できる。
「クラック進行が首の皮1つで繋がっていたのが、稼動開始後の急激な発進・停止で破断に至り、急に漏れ出した」と言うのでなければ、油ドレン配管を何かにぶつけて壊した、漏れではなく、衝突事故の可能性がある。
再発防止には、① 10トン程度のクレーンはグリース潤滑で十分、② 油配管にはarmorをつける。
○ 落雷により、取水電源室電源盤に雷サージが侵入、一部部品に短絡、火災発生。19/1/12
「落雷で送電線が一瞬停止しましたが、高速再閉路成功です」あるいは「再閉路に失敗しました」と言うことは聞くが、「落雷で電気設備が火を吹きました」と言ったら、電気屋仲間に笑われるんではなかろうか。
東シナ海の嵐とも5年間付き合って、高さ数十メートルのアンローダーのアームに落雷するのも何度か見たが、火災どころかそれによるトラブル後遺症さえ無かった (制御はミニコン+レオナードの微妙なものだったが)。航空障害灯の管制器の小さなPNPトランジスタは良くパンクして、直営で交換するはめになったが。
「構内への落雷によるサージが取水電源室に侵入と想定」とあり、複雑なルートが想像されるが、落雷は何処にあったと想定されるのか。線路側を来たのか、アース側か。
前者なら適当なところにアレスターは無かったのか。後者なら定期的に構内接地抵抗を測っているはずだから、天候や潮位等で弱いところは無かったのか。
再発防止には、① 今一度避雷針カバー範囲を立体的にチェックする。② アレスターの有効配置を検討する。③ 接地抵抗は原子力固有の一回り厳しい基準を設け、接地網毎に天候や潮位別に測定し、未達の場合は接地極を追加して抵抗を下げる。
○ 再循環ポンプMGセット室(非管理区域内)、オイルクーラー漏洩検出口のオイル受けから5リッターのオーバーフローを発見。19/2/23
定検停止中の事例で、ふき取りだけだから補修作業に伴う残油処理のオーバーフローなんだろう。
この既述で原子力設備の複雑さが垣間見える。停電時炉冷却材の再循環ポンプに数秒間電源供給するのにフライホイール付きのMGセットが必要であり、それを冷却する潤滑油があり、オイルクーラーの設置があるという具合である。
ただ記述が無いので判らないが、延々と潤滑油系統が引っ張り回されていたりすると、フライホイールの重量にもよるが、冗長設備の可能性がある。筆者の経験では5~600kw程度なら、クーラー無しのオイルバスかき上げ潤滑のMGセットの例もあったから。
まあこれは門外漢の戯言としておこう。
再発防止には、① 設定可変のレベル低警報器などはどうだろう。5リッターということは貯槽の断面が1m四方だとして、5mmである。運転中のレベルのちょっと下(運転中変動、停止すると油面が上がる場合はそれらを見越して)に設定しておけば、今回程度の漏れも巡視に頼らず拾ってくれる。油漏れが頻発している現場には有用だろう。
○ 給水ポンプ軸封部のシール水排水管→第3給水加熱器接続配管のオリフィス上流のエルボ部で腐蝕貫通漏水。19/4/25
「オリフィス口径が設計より大きく、当該ラインの温度に対する飽和圧力より実圧力が低くなり、2層流になって減肉に至った」という説明であり、写真で見ると確かにキャビテーションに見えるが、発生メカニズムから対策まで疑問が残る。
ここは、シール水の排水温度を見ながらシール水量を管理するのではないのか?当該軸シール部の外側にもう一段シールがない限り、排水温度は外にフラッシングしないように100℃以下に押さえるはずだが?
そうすると、なかなか飽和圧力以下にはならず、図のように予め二相になっていて「A系、B系配管でも二相流となっていたが、配管接続位置など構造上の条件により、水が多く流れている状態となっていたため、減肉しにくい状態であった」というよりは、エルボ部の形状により圧力の下がり方に差が付いて、よりS字型の強いC系が減肉したと考えられる。(但し、この図の通りの引き回しだとしてだが。ABC系で弁が図に対して垂直方向に引き出しているのは無いんだろうか)
だとするとポイントは圧力に加え、エルボ部の形状も同程度に重要な意味をもつことになる。
また同様のメカニズムで、より圧力の低いオリフィスや弁の下流側で、なぜキャビテーションが起こらないのか確認しておいた方が良いだろう。配管形状に話が戻る可能性がある。
もともとこの様なS字の配管引き回しは、減肉の最たる起因となり、ましてやキャビテーションの起こる可能性の有る場合は、特に忌避されるべきである。第3給水加熱器の側まで給水ポンプ室天井を這わしておいて、第3給水加熱器側に沿って上げればもっと単純な引き回しになるのではないか。
オリフィスの小径化が再発防止の充分条件となるかも知れないが、他の対策として、
① 特にC系のS字引き廻しを止める等、配管形状も合せて是正する。② 給水ポンプ軸封部のシール水量管理方法、特に排水温度について再検討する。
○ 調整運転中のタービン制御油漏洩警報発報。蒸気加減弁のアクチェーター4台のうち2台から油漏れ。19/7/4
これも判りにくい。説明は、
① 油駆動装置を制御するサーボ弁接続部から、漏油
② サーボ弁と油駆動装置の接続部のOリングに微少な傷が付いている
③ 4台ともOリング溝の周辺等にもひびが発生している
④ タービン制御装置の主蒸気圧測定方法を、機械式から電気式に変えたら、サーボ入力にもノイズの含有が生じた
これらから、ノイズによりサーボが微少動作を繰り返し、Oリング溝の周辺にもひびが発生し、Oリングも傷付き、接続部から漏洩したというものである。
「防衛産業に緊急提言・営業コンサル・コンセプトは迅速・正確」に「原子力で起こってもらったら困るけど」といったが、軽度なノイズは起こっていたわけだ。
それは兎も角、漏洩した接続部と機械的摺動部は離れている。どうしてサーボの微少動作がOリング溝のひび、Oリングの傷に繋がるのか。
シリンダーに行く圧力が変動してそうなるにしても、Oリングの締め付けが弱く、溝も大きく、さらにひびでなく傷なら金属片混入がある場合に限って、純粋にひびなら溝の外側肉厚が極端に薄い場合に限ってそれが起こる可能性は有る。
また、警報がタンクレベルによるものか、漏油検知器によるものかにより漏洩油量は違うが、ここの入口油圧は15kgfぐらい、もしかしたら20kgf行くかも知れないが、Oリングの微少傷で、警報に至るまでの油量が短期に漏れるとは考えにくい。図では面接触に見えるからまともに締まっていれば尚更漏れは少ないはずである。
もう一つは、ノイズによる開閉繰り返しでアクチェーターに振動が有った場合、サーボ弁に質量があれば、接続部がダメージを受ける可能性がある。しかしだとすると、FC(周波数制御)に入れられている火力はどうなるのか、FC水力だって油圧サーボが同様の繰り返し動作をしているはずである。
「ノイズはFCの信号よりサイクルがずっと早い」と言うかも知れないが、パイロット部およびピストンの時定数の影響でかなり遅くなっているはずで、「Oリング溝に与えられる」力は、火力も水力も左程変らないはずである。(同じとは言ってない。「その程度のスピードは追従する仕様のはずだ」という意味である。但し加減弁機構には急速閉止するための加速機能が在る筈で、サーボが4つに分かれているなら油ではなく電子回路の可能性が大きく、この設定によりノイズの影響がどう変わるかまでは想像できないが)
更にこの場合、並列前なら回転数、並列後 (全周噴射起動ならパーシャル制御になってから) なら発電出力も微少変化していたはずで、何故異常と判断しなかったのかという指摘も出てくる。「異常と判断して、現場確認中に漏油警報が出た」と言うことなら、漏れは今思っているより更に大きかったことが想像される。補助(または制御)油ポンプ起動→警報まで短時間だった可能性があるから。
どの点から押しても、何らかの最初からの緩みを仮定しないとストーリーにならない。
*** 加速機能 ***
サービス精神と取ってもらうか、落ち着きの無い雑談オンパレードととられるか ۵
30年前、本社転勤の1日目、事業部筆頭課の何でも屋。
挨拶もそこそこに、これから通産に○○事業所の工事認可申請ヒアリングに同行せよと言われ、分厚い図書を運ぶ。
通産省は建替える前の古色蒼然たる旧庁舎だったが、すぐに場所を変え、その前の、飯野会館9階キャッスル。
白いテーブルクロスの上に図面・書類を広げてヒアリングを受ける。
色々突っ込まれるなーと興味深く末席を汚していたが、技術的中身はさほど難しくは無い。
昼になり、ご馳走とビールが出る、いっぺんで本社勤務が好きになる。さすがにワインは出なかったが、こんな職場見たこと無い。
帰社は遅くなったが、満足な1日目だった。
しばらくの間新職場はどうかと聞かれると、「初日から、昼飯フランス料理ビール付、言うことなし」
あるとき、自分のセットしたヒアリングの席で、タービン制御装置の図面を指して技官が、「この加速リレーというのは何」とご下問。
現場から来た建設機械課長も、お付の担当も答えられない。本社の建設部のメンバーも答えられない。
バルジ大作戦のパンツァーリートを歌い始める時の兵士のような顔で廻りを伺っていたが、我慢できなくなって、
「加速リレーというのは、ガバナーの制御が一定のスピード以上になると、急激に、加減弁を閉める方向に制御し、異常時のタービン回転上昇を押さえるものです。
このバイパス弁が絞ってあって、制御スピードがゆっくりの時はオイルが弁を通りきれるため、ピストンはフリーですが、スピードが早くなったらオイルが弁を通過しきれないで、ピストンが動きにくくなるので、そこがリンクの支点となり、加減弁を操作する早さが加速されます。
ここに書いてある数値が加速リレーが働きはじめるロッドのスピードで、バイパス弁の開度で調整します。
GE系の油圧タービン制御には必ずついてます。WH系は電子油圧制御なので電気回路になっています」
みんな驚いて聴いている。
*** バルジ大作戦のパンツァーリートを歌い始める時の兵士 ***
雑談ついて来れる?
アルデンヌの連合軍に反撃する戦車隊長に任じられたへスラー大佐は、新しい部下達をみて驚く。
「Boys. too many boys」
今までは気心知れたベテラン達と共に戦ったのに、こいつら大丈夫かいなと閲兵して廻る。
今度の作戦は illusion だといった侍従も「だから言ったでしょう」と目線で返す。
その時まわりを伺っていた1人の戦車長が、突如パンツァーリート(戦車行進曲)を歌い始める。
Ob's stumt oder schneit,
Ob die Sonne uns lacht
直ぐに大合唱となり、足音のリズム
Der Tag gluend heiB
Oder eiskalt die Nacht., ダンダン
やがてへスラー大佐と侍従も唱和。
世代を越えて反撃の気運が盛り上がり、めでたしめでたし?というお話。
フリークだな、井筒監督が好きな映画なんていうとよけい。
結局「バルジ大作戦」は都合7回出てきた、ビデオで楽しみ(一時、3歳半の孫に戦車戦シーンを見たいと何度かせがまれたが、爆発シーンは実は中で人が死んでいると言うのが理解出来て来たようで、見たいと言わなくなった。)、シナリオを落とし、ドイツ語の歌も覚え、おまけに7回もお遊び、3,900円と高かったけどお買い得。別にワーナーの回し者じゃないが。
侍従 Conrad はHans Christian Blech
「史上最大の作戦」で連合軍を迎えるオマハビーチ第352沿岸砲兵師団プルスカット少佐役
「レマゲン鉄橋」で省エネプログラム群の名付け親になってくれた人
ヒアリングが終わってから、建設機械課長が「よく知ってたね」
「GEのタービンやってたら常識ですよ、年一回油圧制御でダンプテストだってやってんでしょ。そこで図面開いたらすぐ疑問に思うじゃない。たまに若い人に質問されるもの」
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管理区域の考え方がわからないが、(「直ちに現場を確認した」とあるから、絶対立ち入り禁止でもないようだが)通常設備なら、このタイミングの主機周りは、請負作業員・運転員・管理職が常に巡回していて、この様な不具合は直ぐ発見できるんだが、原子力には動き始めたら直ちに側を離れる、あるいは無人を確認して起動する(管理区域は当然だが)など、別のしきたりがあるようだ。
だとすると頼りはITVである。普通の映像では微少リークは見つかりにくいが、当blogでは、過去画像との同一アングル比較により、輝度・染みなどにより発見する巡視ロボットのアイデアの実現に向け、努力している。
取りあえず、圧力計画像認識ソフトを実現しているが、今過去画像と同一アングルで撮影できるように3軸調整するため、OpenGLのunproject関数を利用した、画像からのカメラ位置決めアルゴリズムをテスト中である。(忙しくて、ころっと忘れていた۵)
対策として、① マンホールなど締付けチェックリストの運用(実施済みかもしれないが、こう頻発するとね)。作業終了後起動前の作動試験時の点検リストの見直し。② メーカー技術員招致またはその指導力の絶対化(こんなところは素人は触らない。技術指導員がいるのなら、その指示はちゃんと聞く)。③ 危険区域は、自動走行、巡視ロボットにより監視強化(もうちょっと待ってください)。
○ 非常用ジーゼル発電機の噴燃ポンプ入口部から軽油のにじみ出しを巡視で発見。300ccふき取り。20/4/4
これも非常に判りにくい不具合である。月一試験運転していて、前日のパトロールでも異常なかったと言う。
普通にじみのパターンは、「少しにじみが出てきたな、ちょっと締めたけど止まらない。指に付くけどまあ問題ないだろう」「少し垂れて来たから、増し締めしてみよう」「もう閉め代が無くなってきた、今度分解してガスケットを交換しよう」と言うようなステップを踏むんだが、突然1日で300cc出ると言うのは、前日パトロール後に試運転したが、その時何らかの原因で締め付け部が緩み、次の日に発見されたと言うストーリーになるが、圧力は燃料タンクのヘッドだけの入口配管の緩みで1日で300ccと言うのは、それでもちょっとつらい。殆ど、悪意のサボタージュを仮定したくなる。
しかしここが踏ん張り所で、法令報告不要などにチェックを入れず、じっくりと分解点検して真摯に原因調査し、潰していく事の積み重ねが、所としての不具合撲滅に繋がるのではないだろうか。また、対外的報告書のジェスチャーに止まっているうちなら許されるかも知れないが、この程度を滲み出しと表現して憚らないメンタリティーが、本気で関係者の共通スタンスとなっていると、安全確立はおぼつかない。
対策として、① 対外報告を含め、「にじみ出し」「しみ出し」などの表現を、世間一般に慣用される当たり前の技術的深刻度に対応した表現に変える。(「滲み出しと言うのは目で見えた発見手段のことで、漏れ量は数字で表示してあるじゃないか」と言うイラ公的エクスキューズからの転換も含めて)
できればより一層重大さを仄めかした表現に変える。(しかし一丸となって「はるか沖地震」などと表現して、日本語の微妙な言い回しを楽しんで、悦に入ってる業界だもんなぁ۵)
そうすれば、毎回ワープロをルンルンで (だって、こちらのひねくれだろうが、誠意がまるで感じられないんだもの。逆に開き直られた感じさえする) コピー・ペーストした様な「当社は、安全意識をより一層高めるとともに、協力企業各社も含め一丸となって災害発生の未然防止に努めてまいります♪」などと言う文末の表現も、前回何を言って、その後何が有ったかによって、反省と検討の進捗状態を踏まえたもっと違う文章になるだろう。
○ 軽油タンク出口部から軽油のにじみ出しを巡視で発見。250ccふき取り。20/5/19
文章からは当該弁からの漏れ理由が不明だが、ここでは問わない。作業指示書の確認を徹底とあるが、それより、
対策として、① 操作は2人で行く、出来れば違う会社が良い。「この弁は今回、点検しないから、このままで良いね」「このバルブを閉めても、ラインは封じ込めにならないよね」というように2人指示、相互確認で操作をして行く。
念のため「ラインの封じ込めはないよね」を説明すると、特に重油配管は2箇所で閉めず、必ず1箇所で閉めるようにしてタンク側に膨張逃しを作っておかないと、封じ込めてしまったら、ヒーター停止忘れなどで大きな温度変化があった場合、内圧で配管が湾曲してしまうことがあるからである。
○ 残留熱除去系配管水張中排水弁閉め忘れで、98リッターの水がダイヤフラムフロアーに滴下。20/8/29
指差呼称の再徹底とあるが、「東電の原発では指差呼称さえまともに出来て無いのかとなるから、それより上記と同じ対策を推奨。
○ 放射線監視設備電源から発煙。電源切断により発煙停止。20/7/22
電源の小型トランスの設計不良とあるが、戦時中のトランスのミスプリかと目を疑った。今時秋葉原のジャンク屋探してもこんなトランスお目にかからないよ。
口出し線の固縛方法なんか見てよ。日本製なんだろうね。JIS規格は通ってるんだろうね。
「『普通電源用小型トランスと言ったらこういうのを言うんだよ。特殊じゃない唯の民生、地冷現場の標準スペックだよ』って大東電さんにレクチャーしてどうするの」って言われるけど、少なくても柏崎ではそれ程の程度の物が稼動しているのは事実なんだ。
もっと上の仕様の電力規格などと言うのは無くなったのか (事実確認じゃないよ。「そのような基本メンタリティは無くなったのか」と言っているんだよ)。原子力規格は無いのか。
勿論「藍屋の白袴」と言う言葉も知らないわけじゃないし、「オラッチは電力のプロだ、設備費は可能な限り削減してユーザーに還元し、安かろう悪かろうの設備でもプロの目で日常の保守も万端抜かりなくやってやる」と言う言い方もありうるが、注目の大事な原子力で火を噴いて問題になるようじゃしょうがない。
役員天下りの協力企業とやらが、適当な設備を (しかも一人前の値段で) 納入しているように思えてならないが、下司の勘ぐりか。そうとでも考えない限りこんなのが鎮座ましますことはありえない。普通の商取引きなら破格の値段でなければ、絶対何処かの段階でストップが掛かっている筈の代物だもの。
そうでなかったとすれば、言いたくないが「顧客から集めた電気料金を、まっとうな電力設備に使う技能、スキルは御社に残っているんでしょうか」となる。
残るのは 「いや、モニタリングという些か周辺部に位置する設備だから、ちょっと気が抜けちゃって۵」 しかない。それはそれで別の意味で問題となるが。
さらに個数が問題、同様なものが3台だという。
以上から、小火の多さにも繋がるかも知れない、次のような問題点が浮かび上がってくる。
① 設備費の大幅削減か、部品の品位まで審査する目が無いのか判らないが、低級品が納入されて稼動している。
② 機械内部・構成部品は納入業者がより詳しいはずだが、業者も重要な原子力設備への納入だと言う緊張がまるでない。安く造ったのが、高く売れて万々歳の世界か?
まさか御エライさん天下り先「東電協力会社」納品じゃないだろうね。
③ モニタリングポストなど電源はもっと多いはずで何期かに分けて固めて設置するはずだが、同様機種がたった3台だという。と言うことは、設備の統一が取れていない。悪く言えば行き当たりばったり発注だと言うことになる。機種管理がしにくく、同じトラブルからの水平展開や機器の特性がつかみにくい。
対策として、① 昔有った「電力規格」の上を行く「原子力規格」を作って、必要な仕様を規定する。今だってあるのかも知れないが、小型トランスに限っては有効ではなかったね。② 妙なもの(機器の品質によると思われる小火などを惹起した物)を納入した業者は以後出入禁止にする。③ 工場立会い検査で見て、低品位の部品は最初から納入させない。
○ サービス建屋冷凍機の潤滑油抜き取り中ホースとノズル先端のバンド締め付けが外れ30リッターがこぼれた。20/11/20
写真から見て、締め付けバンドが外れてもそのままホースを回収缶に突っ込むか、その口元に持っていけば、30リッターにはならない。
気が動転してと言うかも知れないが、インチのホースでも30リッター通すには、60mの油が通過しなければならない。ポンプは運転して無いだろうから、ヘッドも1m程度で温度も低く粘度は高い、「油を売る」の語源の通り、かなりの時間が必要だったはずだ。秒速1mは軽油ならともかく有り得ないが1分、秒速10cmなら10分である。
予備の缶が近傍に無かったとしても、ホースをちょっと上げれば、取り出し口より上になり流出は止まる。後は周りに誰も居なければ大声でどなって廃油缶を持ってきてもらえば良いだけの話。
締め付けバンドと同様にまるで気が緩んでいたか、無人だった可能性も有る。
報告書執筆関連者が、確信犯で間違って書いているのでなければ、その資質に問題がある。(物性を知らない。信じやすい。後者は信仰的には長所だが)
受け取った役所関連者も同様である。(「俺達は受け取ってない」と言う所も、今注目すべき管轄範囲の企業が、この程度の似非報告をwebに流しているのを見逃しているという点も含めて)
対策として、① 原子力作業員が売り手市場なら無理だが、下請け孫請けまで重大なミスをしたらやめて貰うという契約を最初からしておく。了解の人のみ雇用する。② 大体目を見ればヤル気があるかどうか判り、重要な仕事が任せられるかどうかの判断要素になるから、管理側はそのような審人眼も必要である。③ 会社全体として確信犯で間違って書いているのでなければ、事故原因究明スタッフを入れ替える。消防・保安院関係者も同様。
○ 圧力容器水抜き作業中、排水量を調整していたが、排水口の空気抜き管から噴出した。20/12/14
通常設備でも排水のオーバーフローは面白くないものだ。こういうつまらんところで、感を必要とする調整要素が入ることは極力排除する。
対策として、① 配水管が太く出来ないのであれば、排水口の容積を可能な限り大きく特に縦方向に伸ばし、ヘッドを稼いで水を流れやすくする。
○ 避雷鉄塔の航空障害灯制御盤不点灯、耐雷トランス上部の保安器等の焼損。21/2/8
「避雷鉄塔の耐雷トランスの保安器が雷撃にやられた」これは何かのジョークなんだろうか。
または、It's a contradiction in terms.【GOOD MORNING VIETNAM、Noble Willingham(彼は惚けた味でワシントン狂想曲などにも出ているね)】
上に挙げたように、東シナ海の嵐の雷撃は何度も経験して、200m煙突の航空障害灯管制盤の特定の1個のPNPトランジスタはよくパンクしたが、盤そのものの焼損どころか、他のトラブル経験も無い。
「多重の落雷が発生したことにより避雷鉄塔下の地面が高電位になり」とあるが、筆者の知識不足なら謝るが、地下にコンデンサーの蓄電機能でも有ると言うのか。それならば前にも言ったように、当該鉄塔の接地抵抗から解き明かしてもらいたい。
接地抵抗が全てだとは思わないし、低抵抗だから測定も難しいのは知っている。ここで接地抵抗を要求するのは、故無い事ではない。
一連の事故報告書に定量的見地からの解明の痕跡が全く見えないからである。せめて、蓄電機能があるとして「接地抵抗はコンマ何オームだから、1回の落雷の電荷は何秒経たないと、放電しつくしません。したがって何秒おきにいくつ落雷した場合、地面電位は何ボルトとなり、機器の耐圧を超えます」位のストーリーにして欲しいと言っているのである。
更に、「東電の避雷鉄塔の仕様として、何秒に1回の落雷までは障害灯などの周辺機器を含めて対処可能となっていますが、今回はそれを超えた頻度の落雷が集中したと推定されます。今後避雷鉄塔の落雷回数などの機能向上に向け、全社一丸となって取り組む所存です」と言うような記述を入れてくれれば言うことは無い。♪
勿論そのような数値をそのまま記述してくれと言っているわけでもない。定量的解明に裏付けされた技術的にしっかりした内容にしてくれと言っているのである。
例えば2項目前の事件だって、ちょっと数字を当たれば、かなり無理なストーリーであることに直ぐ気がつく。全てがこの調子なのである。
また、高圧帯電板の上に乗って平気な人間のように、全体の電位が上がっても一様に上がるなら機器は大丈夫である。電圧の股割きが起こってそれが耐圧を越えた場合のみ故障するのは常識である。説明図は東電の描いた図ではない。
世の中こんなのが大手を振って罷り通るなら、説明の出来ない事象はなくなる。
対策を見れば、執筆者自身自らの解析を信じていないのが判る。「損傷した保安器と制御基盤を交換し、正常に動作することを確認しました」だけである。
接地性能に関しては何もしない。解析を信じているんだとすれば、また同様の事態になれば同様の結果を招いて、学習能力の無いことを露呈しても、「避雷鉄塔の耐雷トランスの保安器が雷撃にやられた」というジョークで笑われても一向にかまわないと言うことらしい。
「専門用語羅列の報告書なんか見ても判らない。素人にも判るようにやさしく書け」と言う指摘を受けてだろうが、所々解説が入っていて、そこはそれなりに努力しているのはわかるが、素人受けを狙って、内容も定性面が主体となり、「滲み出し」や「極微小漏れ」などの言葉遊びに快感を覚えているうちに、やがて技術図書にも載せられない程のお笑い似非技術噺の類に堕してしまっている。または「どうせ素人には判らないだろう」。
出す方も出す方だが、消防も原子力保安院もよくこの程度のものを有り難く受け取るものだ。
同様に技術素人の、机上の定性論大好き人間ばかりか?それとも、「これ以上住民に危機感を与えたくない。何とか説明できれば、それで良いじゃないか」の同じ穴の狢たちか?(これと同様な記述も「防衛産業に緊急提言・営業コンサル・コンセプトは迅速・正確」に有った。明らかにあの時から流れはこちらに向かっていた)
だとすると余りにも地元住民の技術力を馬鹿にし、見縊ってもいる。
こんなやり取りを何度繰り返しても、事故の撲滅に繋がらない所ではなく、ますます助長する方向になる。
昔筆者が丁々発止やりあった技術東電の戦士達は何処に行ったんだろう。
同年代か上だからもう定年か。それにしても東電技術の気風はどうなったんだろう。「事故報告は現地所掌だ、現地が勝手に提出して事後報告だから知らない」か?それとも物言えば唇寂しか?
彼らは違った。会社が何時までも世間の笑いものになっているなんて放って置けなかったはずだ。あの頃はそんな風潮は全く無かったが。
また、他電力の技術屋はどう思っているんだろう。「明日はわが身で、人のことを心配する余裕は無い」か?折角毎日研鑽の日々が、同列に見られてしまうんだよ。リーディングカンパニーがこれじゃ。
対策は① 放射線監視設備CFCV電源の時と同様。② この次の雷事故報告の時は接地抵抗の値を記述する。
○ 原子炉隔離時冷却系ポンプ室内火災。21/3/5
「帯電性ポリ袋に包まれたエタノール缶の位置をずらした際、ポリ袋に帯電、放電現象が発生し、保管箱底部に揮発して滞留した洗浄剤に着火した」とある。筆者の経験を越えるから判らないが、消防と保安院が受け取ったんだから、「帯電性ポリ袋が秒速何メーターのスピードで何センチ擦ったら、放電することが有る」と言う知見があって納得して受け取ったんだろう。
対策は① 可燃性ガス濃度検知器の使用。(ガスによっては、無ければ開発してやろうと言う気概も含めてだよ。精度は要求して無いんだから)
○ 予備品倉庫空調機モーター発煙。21/4/11
対策は① 当所なら、ベルト磨耗・切断検出には電流低の警報を支援警報システムで追加するね。実際はベルトは全て外観で見えるし殆ど省エネで保温強化で停止しているから不要だと判断してるけど。
○ 所内トランス火災。19/7/16
「停止1.6秒後に発電機電圧の急激な低下と、一度ゼロになっていた電流が再度大きく増えた」とある。
これを読んで思い出したのは、3,4年前JVの電気屋さんが、冷却塔ファンの極数切替時の停止タイマーを長くしていったことである。
聞くと、特に高速から低速に切り替える時、高速運転から一旦コンタクターが切れた後、短時間で低速コンタクターが入るとファンのイナーシャーと残留磁気で起電力が残っており、電圧位相によっては過電流が働くことが判ったので、コンタクターが入るまでの停止時間を長くしているということであった。
これは誘導電動機の話であるが、同期発電機でも同じである。停止しても鉄心内残留磁気で短時間は電気が出てくる。
そういえば、チェルノブイリはこの電力をトリップ直後の機器保全に活用するためのテストで失敗したのでは無かったか。
発電機がトリップしてからも暫く電圧があるとして、その出力は何処につながっているんだろう。IPBで主要変圧器、所内変圧器に直接接続されている。その間に開閉器は設けていない。
これは普通の火力でも同様であるが。その途中が地震で破壊され地絡・短絡するとスパークが起こる。近くに可燃物があると火災になる。
IPBとは相分離母線( isolated phase bus)のことで、円筒の筒で囲われたアルミバーが3本発電機から、トランスまで繋がっている。IPB終端とトランス基礎の相対変位が生じ、ケーシングやIPB剛構造部がトランス口出しブッシングに強く当たると破壊する。
それだけで運が悪ければ、スパークと冷却油の揃い踏みである。
またトランス2次側も、並列用遮断器まで同様にGISなどで接続されていれば同じことが言える。トランスで電磁的に結合されているから、2次側が短絡しても同様にスパークする。地絡の場合は接地抵抗の値による。
これは不可抗力的発電であったが、原子力にはさらにMGセツトのイナーシャーのように積極的に電力を残しておきたいという希求が有る。この出力回路は、盤内を除きIPBの様な剛体構造ではなくケーブルのはずだから、地震時のダメージは少ないだろうが、何処かで相互接触すればスパークする。可燃物があれば火災になる。
対策は① 発電機⇔変圧器間に遮断器を入れ、地震事故時には開放してしまう。② MGセツト⇔再循環ポンプ間のケーブルに対してもMGセツト出口に遮断機を設け(これは有るだろう多分。しかし地震で開放するか否かは、再循環ポンプの重要性によるから、通常保護だけになるかも知れない)、基礎の相互変位に強い構造とし、周辺に可燃物の接近が無いような配置を考える。
以上真面目に付き合ってきたが、もしかして筆者の方が笑われているかも知れない。
「あそこの事故報告は、どれだけ事象を面白おかしく脚色しているかを、反トンデモ本的に防災・原子力保安院、場合によっては反原発グループなど斯界の玄人が楽しむものであって、真面目に反論するもんじゃないんだよ。皆が楽しみに待っているのを知っていて頑張っているんだから」?
・・・この位言わないと、あの報告書のスタンスは変わらないね。
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